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運動および感覚の解離性障害

F44.4-F44.7 運動および感覚の解離性障害

Dissociative disorders of movement and sensation

 

疾患の具体例

17歳、女性。高校入学時点から、ひどいいじめを受けていました。それでも学校に行っていましたが、あるときから登校できなくなりました。手足が動かなくなり、自分では立ったり歩いたりできなくなっていたからです。本人は、何か病気にかかって身体障害が生じたと言っています。

しかし、親に連れられて内科を受診すると、身体に悪いところはなく精神科を紹介されました。そこで「運動および感覚の解離性障害」と告げられました。

 

特 徴

心理的ストレスなどによって身体の運動機能が喪失したり、困難になったり、あるいは皮膚の感覚が喪失したりする障害です。感覚の喪失のみの場合もあります。

症状は、その人が抱いている「身体障害」のイメージを表していることがよくあります。本人は、自分に身体障害が生じたと訴えますが、身体に異常が見つからないことがしばしば見受けられます。また、能力低下の程度は、その場にいる人の人数や種類、自分の感情の状態によって変化することがあります。

この障害のある患者さんは、運動機能や感覚が喪失、困難になったことを、自分が抱える苦悩や葛藤の原因だということがあります。他人からみれば、患者さんが抱えている苦悩の原因は別にあるとわかっても、本人はそれを否定し、能力低下によって苦悩や葛藤が生じていると主張するのです。

 

原 因

症状は心理的ストレスと密接に関連して発展することが多いものの、患者さんによってはそうでないこともあります。

 

経 過

軽度で一過性のものは青年期、とりわけ少女によくみられます。しかし、慢性の場合は通常、若年成人にみられます。少数ではありますが、これらの障害があることがストレスへの反応パターンとして身につき、中年や老年においても症状を現す人がいます。

 

診断基準:ICD-10

神経系の身体的障害が存在したり、あるいは以前はよく適応し、正常な家族的、社会的な関係をもっていた人の場合は、十分注意してこの診断をくださねばならない。

確定診断のためには

  1. 身体的障害の証拠があってはならない。
  2. 障害の出現の理由を説得力をもって系統的に記述できるように、患者の心理的、社会的背景、対人関係が十分に明らかにされていなければならない。

もし現にある身体的障害あるいは潜在的身体障害の関与が少しでも疑われる、あるいは障害の発症した理由が不明ならば、診断は疑いないし暫定的としておかなければならない。疑問が残るかあるいは明確でない症例の場合、重篤な身体的ないし精神科的障害があとで現れる可能性に常に留意すべきである。

 

診断基準:DSM-5

記載なし

 

※参考文献

『ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン(新訂版)』(医学書院)

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