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統合失調症後抑うつ

F20.4 統合失調症後抑うつ Post-schizophrenic depression

 

疾患の具体例

19歳、男性。半年ほど前から幻覚や妄想などの症状が現れ、病院で統合失調症と診断されました。大学を休学して入院し、治療を受けるうちに徐々に回復してきました。周囲が話しかけても感情表現が乏しかったり、何をするにも気力がわかなかったりする「陰性症状」はありますが、自宅で生活できると医師が判断し、退院しました。しかし、自殺したいと思うことがたびたびあります。何を考えても人生が悲観的に思え、気分がふさぎます。朝、目を覚ましてもベッドから起き上がりたくありません。医師からは「統合失調症後抑うつ」と説明されました。

 

症 状

統合失調症にかかってから1年以内に発症する抑うつ症状です。統合失調症そのものの症状はそれほど顕著ではなく、いくつか残っている程度の段階で生じます。幻覚や妄想などの「陽性症状」が残っていることもあれば、喜怒哀楽の感情表現が乏しくなったり、意欲が低下したりする「陰性症状」のこともありますが、後者のほうが一般的です。

うつ病の診断基準を満たす状態が少なくとも2週間以上続いた場合に、この診断が付けられます。いわゆる重症うつ病のように症状が重かったり、多彩だったりすることはまれですが、自殺の危険性を増大させると言われています。また、抑うつ症状はしばらく長引くこともあります。

 

原 因

抑うつ症状の原因を特定することは困難です。抗精神病薬を使用したことなのか、統合失調症そのものの意欲減退や感情の平板化なのかは、医師であっても判断が難しいと言われます。また、早期にあった精神病症状が消えて抑うつ症状が明らかになったのか、統合失調症そのものの症状なのかもはっきりしません。いずれにしても、これらの判断は診断的に重要なことではないとされています。

 

診断基準:ICD-10

この診断は、以下の場合にのみくだすべきである。

  1. 過去12ヵ月の間に、統合失調症のための一般的な診断基準(F20の序論を参照)を満たす統合失調症性疾患に罹患していた。
  2. 統合失調症状がいくつか残存している。
  3. 抑うつ症状が支配的で患者を悩ませており、少なくともうつ病エピソードの診断基準を満たし、少なくとも2週間以上は続く。

統合失調症状がもはやまったく存在しないならば、うつ病エピソードと診断すべきである。統合失調症状が依然として多彩で支配的であれば、該当する統合失調症亜型の診断にとどめるべきである。

 

診断基準:DSM-5

記載なし

 

※参考文献

『ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン(新訂版)』(医学書院)

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